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いつか眠りにつく前に EVENING

Posted: 10月 10th, 2008 | Filed under: ファミリー, 文芸

人生に過ちなどはない


■ストーリー
二人の娘を持つ老婦人アンが、人生の最期を迎えようとしていた。
もうろうとした意識のなかで、寝言のように娘たちの知らない男性の名前を何度も口にする。

アンの意識は1950年代、24歳のときに訪れた田舎町・ロードアイランドへ飛ぶ。
アンは親友ライラの結婚式でブライズメイト(付き添い)を務めることになっていたが、そこで知り合った男と恋に落ちた。

それを「過ち」だとアンは口にしたが、次第に気持ちは柔和していく…



■最近の日本上陸ハリウッド作品にはめずらしい文芸作品
本作はスーザン・マイノットの全米ベストセラー小説の映画化作品。
監督は「マレーナ」でアカデミー賞撮影賞にノミネートされたラホス・コルタイ監督。

ラホス・コルタイはカメラマン出身というだけあって、抒情的な映像美とカメラワークで描き出す光景が美しい。

冒頭のボートの上に横たわる若き日のアン、それを眺める老いたアン。
そしてラストの海辺の夕景(EVENING)のうつろい…

揺れ動き、確信へと変わっていく心のバックグラウンドとして、これほどの美しい映像はない。


■死を目前として人は何を感じ、何を悔やむのか
死を迎えるときに自分の人生を振り返ったとき、よく言われるのが、

 「自分の人生は過ちだらけだった」と悔むのか
 「自分の人生は最高に幸せだった」と喜ぶのか

この作品は、その答えを与えてくれる。


 「幸せになろうと努力してね

   いろいろなことをやることに不安になるかもしれないけれど

   心配なんてない

     人生に過ちなんてないのよ」


もちろん堕情に生きるのはいけないことだし、どうしようもないけれど、
「幸せになろうと努力をする」限り、いつかは道は開けるものだし、
その過程が楽しみだったりする。


 「ビジネスは結果がすべて」だけど
 「人生は経過が大切」


 「過ち」だと感じることがあったとしても
 「人生を豊かにする」と思えばいい。


とはいっても、「あぁすればよかった、こうすればよかった」と、
過ぎたことを悔やむのが人情というもの。

とりあえず、この作品を見れば、そんな気持ちは一時的には解消するのかも。


■クレア・デインズのジャズシンガーとしての歌声
若き日のアンを演じるクレア・デインズは、観光客や酔客相手に歌うシンガーの役どころ。

クレア・デインズはその美声を本作品で披露している。

クレア・デインズは、「若草物語」での聡明さ、「ロミオ×ジュリエット」での
お姫様の役どころといった若さと美しさを全面に出した作品から、
「消えた天使」で捜査官、「スターダスト」で流れ星に扮した美女を演じるなど、
幅広い演技で実力をつけ、演技派としての地位を確立しつつある女優である。

本作品でまたひとつ、演技の幅を広げた。




出演:クレア・デインズ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、メリル・ストリープ、グレン・クローズ
脚本:マイケル・カニンガム
監督:ラホス・コルダイ
いつか眠りにつく前に EVENING


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