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おくりびと

Posted: 10月 10th, 2008 | Filed under: ファミリー, 文芸

笑って泣いて、さようなら。


■ストーリー
大悟(本木雅弘)はオーケストラに入団したのもつかの間、経営不振により解散が決定、故郷の山形に帰って職を探すことに。

「旅のお手伝い」という求人広告を見て旅行会社だと思いこんだ大悟は求人広告を出した会社「NKエージェント」に出向く。
面接するなり社長(山崎努)に合格を伝えられた大悟は、その職業を教えられてビックリ。

それは納棺師の仕事だった。

はじめはイヤだった大悟。
しかし、田舎町に高給な仕事は他にない。
背に腹は替えられぬ大悟は、見習いとして社長について納棺の仕事をするうち、いろいろな思いを巡らせてその仕事の崇高さに気づいていく…



■死生感を思い起こさせる作品。
「人は誰かをおくり、いつかは誰かにおくられる」

納棺師という職業は、地味でこちらからは触れ難い。
でも、いつかは目にすることになるこの職業にスポットを当てたこの作品。
ユーモアと笑いあり、そして涙涙涙の後半の展開まで、こんなにもハンカチが手放せない作品はひさしぶり。

いかにもお涙頂戴という話ではなく、自然に涙が出てくる展開になのがなんともうまい。
それは、誰でも物語のシーンにシンクロするところがあるから。

おくられる人には老人から子供、青年、中年とさまざまな人がいるのだが、最後のおくられかたで、その人がこの世でどんなことをしてきたかがわかる。

悲しまれ、惜しまれておくられるのか、そうではないのか。

ただ、どんなおくられかたであれ、それも人生。
でも、どうせなら、悲しまれ、惜しまれておくられるほうがいいよね。

この作品は、主演の本木雅弘が企画したものとのこと。
40代を越えて、モックンもしみじみと考えることがあるんだね。

モックンの流れるような美しい納棺の儀は必見。
あと、銭湯での全裸シーンは、シブがき隊ファンには涙モノかも。


■邦画のクオリティも上がってきた
2007年の邦画バブルで大量の日本映画が製作されるようになり、いまでも多くの日本映画が公開されている。
そのなかには「なんじゃこりゃ」的な駄作もあるのだが、試行錯誤のうちにようやくクオリティの高い作品が輩出されるようになってきたようだ。

この作品は、2008年度の日本アカデミー賞で作品賞や主演男優賞を獲得するだろう、きっと。



※印象に残ったセリフ
・「生き物は生き物を食って生きている。死ぬ気がなきゃ、食うしかない。どうせ食うならうまいほうがいい」
・フグの白子を食べながら「これだって御遺体だ。でもうまいんだよなぁ。困ったことに」
・「人が死ぬってことはそこで終わりということじゃないんだ。門をくぐるということだ。次へ進むための。そして送り出すときに言うんだ『また会おうな』ってな」


・出演:本木雅弘、山崎努、広末涼子、余貴美子、吉行和子、笹野高史
・監督:滝田洋二郎
・脚本:小山薫堂
・音楽:久石譲
・2008年モントオリオール映画祭 グランプリ獲得
おくりびと

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死生感を扱った作品としては、邦画は過去には黒澤明監督「生きる」、洋画は最近では「いつか眠りにつく前に」があるが、こうした作品を観ることによって、
「自分は何のために生まれてきたのか」
「自分はこの世に何を残せるのか」
と考えることは、よりよい人生を送るためには必要なことだ。

   
  


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