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どろろ

Posted: 10月 10th, 2008 | Filed under: ファンタジー

柴崎コウがなんで”どろろ”役なんだよっ!!


手塚治虫原作の漫画「どろろ」の実写映画版。

原作発表後40年を経てVFXを駆使して、映像化不可能といわれた壮大なスケールのストーリーを世界のクリエーターが結集して映像化。

ストーリーは簡単に言うと、生まれてまもなく怪物に奪われた四十八箇所の体を20年後に取り戻す旅に出る、というもの。


映画チラシを見て、こりゃすごそうだ!と意気込んで見たものの、上映開始後30分くらいで「????」となり、40分くらいで帰りたくなっちゃった。
最初の蜘蛛の怪物を退治するところまでは良かったんだけどな~
その後の回想シーンのあたりからグタグタ。。

タダで観賞できる試写会だったから最後まで見たけれど、ホントに上映途中で帰ってしまう人が4~5人いた。

いままで多くの試写会で映画を鑑賞しているけれど、上映途中で帰る人を見たのは今回がはじめて。


なにが途中で帰りたくさせちゃったのかというと、

・回想シーン長すぎ。拾われた百鬼丸の体のパーツを製造する場面の説明は短いほうがよかった。
 あそこでいきなりの中だるみ。BGMも緊張感のかけらもないようなものでシーンに合っていない。
・鳴り物入りのCGで作成された怪物が「CGまるわかり」であること。
 映像に溶け込んだクリーチャーではなく、質感も何もかもが「作り物」っぽくて、それだけで物語の中に入り込めない。
・CG以外で作られた怪物が、仮面ライダーで出てくるような、着ぐるみ仕様の怪物であること。
 その着ぐるみ怪物との闘いの場面は、ワイヤーアクションなどを使ってはいるものの、子供向けTV番組のような
 いわゆる戦隊モノの描写の域を出ていない。
 村の住民に叩き殺される場面の緑色の幼虫のような怪物は、はっきりと布で作ったぬいぐるみと判ってしまって、
 興ざめ。
・怪物と戦う場面のBGMが安っぽいウエスタン調で、「オイオイ」って感じ。
・戦いと戦いの合間のシーンに妙な間延びがあって、やっぱり入り込めない。
・シーンの繋ぎに違和感がある箇所がところどころにあり、観賞している側をを混乱させてしまい、
 これも映画の中に入り込めない一因。
・クライマックスが盛り上がってきたと思ったら、次の場面でその流れをブチ切るような描写が何度も入り、
 シーンに流れるような感じがなく、スピード感もない。
・中井貴一演じる醍醐景光の「城」が、およそ城としての機能を満たしているとは思えない、
 欠陥住宅のようなシロモノで、思わず吹いてしまったこと。
 まるで、「ハウルの動く城」w
・醍醐景光が城から馬車で百鬼丸と戦いに行くのだが、ニュージーランドの広大な風景の中を
 旗を掲げた馬車でやってくるさまが、なんとも滑稽。乳母車のようだったw

なによりも、
柴崎コウが「どろろ」役であること。

柴崎コウが出演したのは妻夫木聡と共演させるための話題づくりにしか思えてならない。


俳優陣の演技はいい。
柴崎コウも少年役ということを抜きにすれば、サラシを巻いて役になりきる努力をするなど頑張っている。
ニュージーランドロケの舞台の壮大さもいい。
けれど、やっぱりダメなものはダメだ。

琵琶の音色が怪しさや不気味さを演出しているのはよかったのだが、途中のBGMにウエスタン調や安っぽいストリングスを入れちゃいかんぜよ。

BGMは琵琶の音とオーケストレーションのみに統一して怪しい世紀末感と壮大さを全体的に演出、妙な間延びした演出をもっとキリッとするか、思い切ってカットし、流れるようなクライマックスにすべきだった。

CGの出来が陳腐、妙ちくりんなBGMと効果音、妙な間合いとシーンの繋ぎなど、VFXが売り物の日本作品の悪いところの全てがよく現れている作品。
これが観賞後、最も強く感じたことだった。

それは過去公開作品の「キャシャーン」、「デビルマン」も同様である。

資金調達が容易で日本映画を量産できる邦画バブルの今のうちに、クオリティーを上げるべく、試行錯誤して多くの作品の製作に当たって欲しいものである。


世界各国から配給のオファーが来ているようだけど、どーなんでしょ。
CGやBGM、間延びした演出はダメでも、東洋っぽい怪しさで受け入れられるのか、も。



あと、気になったんだけど、試写会の上映前に司会者が「どろろ」の「ど」にイントネーションを置いて発音していたんだけど、正しくはどこにもアクセントを置かない、抑揚のない発音の「どろろ」ですよね。
「トトロ」や「トマト」じゃねぇっつーの。
小さな子供の頃、昭和の時代にTV放映されたアニメ版「どろろ」をリアルタイムで布団を被って怖がりながら見ていた世代のあたくしにはちょっと「それは発音が違うよ!」って突っ込みを入れたくなってしまった。


【追記】
 「どろろ」は本作品の興行収入がよかったことから、続編2作の製作が決定。
 第1作目のまずかった部分を解消してくれればよいのだが・・・

どろろ続編60億円で連続製作へ…妻夫木&柴咲コンビも続投 ~Yahoo!ニュース


出演:妻夫木聡、柴崎コウ、麻生久美子、土屋アンナ、劇団ひとり、原田美枝子、中井貴一
監督:塩田明彦
原作:手塚治虫
主題歌:Mr.children「フェイク」
どろろ







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