アポカリプト APOCALYPTO

Posted: 10月 10th, 2008 | Filed under: アクション

メル・ギブソン監督のドM映画「パッション」の
次の作品は、闘争本能を呼び起す超ドS映画



マヤ文明、崩壊前夜。中央アメリカのジャングルで狩猟民族として平和に暮らしていたジャガー・パウの村は、マヤ帝国の傭兵の襲撃を受け、干ばつを鎮めるための儀式の生贄として駆り出される。
過酷な運命を逃れたと思ったのもつかの間、人間狩りの標的にされてしまう。
村に残した妻子を救うため、執拗な追っ手から果敢と戦いながら村を目指す。



自分のなかの闘争本能を呼び起す本作は、全米ボックス・オフィスのNo.1を獲得、ゴールデン・グローブ賞の外国語映画賞にノミネートされた。

セリフは全編マヤ語で展開するこの映画は、出演者は映画経験のない若者たち。しかし、メル・ギブソンの巧みな演出により、映画経験のなさを感じさせないスリリングさと疾走感を演出。
2時間18分、ジャングルを駆け抜ける躍動する肉体が、息もつかせぬノンストップアクションを体感させてくれる。

   「恐れるな」
   「恐れは病だ。恐れが心を蝕む」

作品中の、この言葉を思い起こしたとき、カラダには力がみなぎり、精神は高潮し、どんな試練にも生き延びるという意志とパワーを持ち続けることができるのだ。
逃げ伸びるだけではなく、攻撃し、反撃する。生き延びるために。

さらに、映画冒頭で出てくるテロップ「文明の滅亡は内部崩壊から始まる」というのも印象的である。


メル・ギブソンが観客に伝えたかったことは2つ、
「恐れるな」
「驕りや争いは自らを滅ぼす」

ということなのだろう。


科学の発達していない時代は、とかく邪教や目に見えない力を妄信しがちであり、そのことはマヤ帝国での干ばつを鎮めるための儀式によく表れている。神がかり的なものに陶酔して依存し、自らの考えで判断することを遮断してしまう(但し、マヤ帝国に関しては謎が多く、生贄の儀式についての真実は不明だ)。

しかし、科学の発達した現代においても怪しげな新興宗教が隆盛しているところを垣間見るのは、いまだに人々の心の中には「恐れ」が支配しているという証だ。

この「文明の滅亡は内部崩壊から始まる」というくだりは、現代社会、とくに今のアメリカ合衆国の行方とダブらせようという意図がこの作品から見えてくる。


映画タイトルの「アポカリプト」とは、ギリシア語で“新たな時代”を意味する。
ストーリー中に「新しい始まりの地」という言葉が何度か出てくる。


我々は生き続けていくために、「恐れずに新しい始まりの地」を求めていかねばならないのである。



【おまけ】
主役のジャガー・パウが、遭遇する村を追われて逃げてきてあとでマヤ帝国の傭兵に捕らえられる男、お笑い芸人「ペナルティ」のワッキーに似てて、登場している間、ずっとそれがとても気になってしょうがなかったんですが。。。



出演:ルディ・ヤングブラッド ダリア・ヘルナンデス ジョナサン・ブリューワー
監督:メル・ギブソン
アポカリプト


アポカリプト
アポカリプト
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5 全編を貫く驚異的躍動感
3 マヤ文明を再現した優れた歴史モノです。
5 映画館で見逃した悔いが残る作品





 


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