クローバーフィールド HAKAISHA CLOVERFIELD

Posted: 10月 10th, 2008 | Filed under: SF, アクション, パニック

ブレア・ウィッチ・プロジェクト + ゴジラ


■ストーリー
いつもと変わらない日常のNY。
日本支社への副社長に就任したロブの送別パーティの最中に、突如として正体不明な「モノ」がビル群を破壊しはじめた。

避難のために渡ろうとしたブルックリン橋も破壊され、NY市内を逃げ惑うばかり。少しづつ姿を現し始めたその「モノ」は、ついにロブらを捕えた。

果たしてロブは逃げることができるのか…



■「LOST」クリエイターのプロジェクト
テレビドラマシリーズ「LOST」や「ミッション・インポッシブル3」の監督である、J.J.エイブライムス製作の本作品。

NYのセントラルパークから発掘された一般市民の撮影したビデオから製作されたドキュメンタリーという形をとったもの。

これは前衛的な手法により低予算ながらも大ヒットを飛ばしたホラー映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」と同じ手法。
これに「GODZILLA ゴジラ」のエッセンスを加えたもの。

ようするに、GODZILLA ゴジラの舞台裏ではこんな一市民の逃亡劇があったんだよ、という見方ができる。

でも、GODZILLA ゴジラとは全くストーリーは別物。

NYを破壊するモノが何者なのかも、まったく明かされない。
出演者のセリフにより憶測として、

・深海の裂け目から出てきた怪物
・宇宙から来た地球外生物
・米政府が創造した怪物

ということが語られているのだけど、何も明かされない。

唯一、わかるのは「日本」との関係性。

主人公ロブが日本へ転勤するということ。
公開時点のアメリカのCLOVERFIELD Official siteには、日本の企業”タグルアト社”の名が記されていること。
謎のドリンク”SLASHO”や海底油田の採掘で業績を上げたということだが、ストーリーとの関係性は謎のまま。

謎めいたところがなんとも「LOST」的。

また、アメリカでの上映公開前に公開された、謎のサイト ( http://www.1-18-08.com/ ) も意味深。

でも、見てもよくわからない。


■見せ方次第で面白くなる
NYを怪物が襲うという設定は、ありふれたもの。
GODZILLA ゴジラキング・コングゴーストバスターズで、既に怪物がNYの高層ビル群を破壊するというのは見てきているので、普通に見せたんじゃ面白くない。

そこで、一般市民がビデオ撮影したものを見せる、という舞台設定をした。

近年のVFX技術により、そのリアルさは凄まじいものがある。
倒壊するエンパイアステートビル、破壊されて海に落ちていくブルックリン・ブリッジ。ヘリコプター機上で上空から見る破壊されてゆくマンハッタンの高層ビル。

倒壊したビルから吹き上がり押し寄せる粉塵など、911事件を彷彿とさせる場面もある。

まるで自分がその場にいるかのようなリアルさ、臨場感がある。
ドキュメンタリーとしての設定なのでBGMは一切ない。


ただ、突っ込みどころもある。
あえて言うならば、

・ハンディビデオによる撮影なのに、収録されている音は重低音。
・さっきまで胸に鉄芯が刺さるほど重症を負っているのに、数分後のシーンでは元気に走り出す。
・普通、撮影しねーだろっという場面までビデオで撮りまくる。


この作品はDVDで観る映画ではない。
映画館の大画面で体感する映画。
DVDで観ても面白くないかも。


評価は二分するだろうね。
リアルで前衛的で面白かったという人と、なんだか消化不良だという人と。

一般市民がビデオを回しているという設定なので、観ているうちに乗り物酔いに似た症状を起こす人も出たそうだ。

ブレア・ウィッチ・プロジェクトと同じように救いのないラストというところも評価がわかれるところだろう。

けれど、この作品はこれでいいと思う。


■作品中にオマージュを探す楽しさ
この映画にはブレア・ウィッチ・プロジェクトゴジラへのオマージュ的な部分がある。

この作品はカラー映画だけど、ビデオを暗視モードにして撮影したためにブレア・ウィッチ・プロジェクトのように白黒画面になる部分。
エンドロールで流れるテーマ曲が日本版ゴジラに似た旋律であること。

そういうところを探すのが、こうした作品のもうひとつの楽しみでもある。

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