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消えた天使 THE FLOCK

Posted: 10月 10th, 2008 | Filed under: サスペンス

アメリカの田舎は怖い


■ストーリー

アメリカで登録されている性犯罪者は50万人以上。2分に1回、快楽犯罪は生まれている。快楽殺人者の多くは再犯者の確率が高いため、犯罪者の身元公開が義務付けられている___


性犯罪者の監視を18年間続けてきた監察官のエロル・バベッジ(リチャード・ギア)は、退職前の仕事として、後任者である女性監察官アリソン・ラウリー(クレア・デインズ)の指導を任される。

ある日、10代の少女の誘拐・失踪事件が発生、エロルは監視中の前科者が事件に関与していることを確信し、捜査を開始する。







■「インファナル・アフェア」三部作のアンドリュー・ラウ監督 最新作

アンドリュー・ラウ監督のハリウッド進出、第1回作品という触れ込みの本作品、「セブン」「トレーニング・デイ」を足して2で割ったような内容だ。

アメリカの片田舎の荒野、未舗装道路を走行するクルマ、若手と熟練の捜査官コンビ、猟奇的な犯罪・・・

似てるんだよねぇ~ 色んなところが。


■性犯罪者は群れをなす

原題の「THE FLOCK」とは直訳すると、「群れ」 作品中では「登録者たち」という意味で用いられる。

性犯罪者は公安の公式サイトに登録されて公開されてる性犯罪者情報から仲間を見つけ出して「群れ」をつくり、お互いの情報交換・共犯・教唆を繰り返すという暗部を浮き彫りにする。

善良な市民への公開情報が、悪意を持った集団に逆に利用されてしまうという恐怖を描き出している。

さらに、犯罪者の人権を守るための市民運動団体が、逆に犯罪を幇助してしまっているという実態も暴く。


■アメリカの田舎は怖い

この手のストーリーは、何も映画の中で繰り広げられる世界ではない。
現実にアメリカでは行方不明者が数多く発生している。

翻訳前のアメリカ ~ほぼ日刊イトイ新聞

2000年のアメリカにおける行方不明者は、届け出ベースで876,213人だそうです。
うち、状況から自発的な家出でないと判断されるのが31,539件。
また、失踪した人の身体が危険な状態にあると考えられるケースが、120,726件だそうです。


広大で荒涼とした荒野の広がるアメリカ大陸、何が起きているかわかったものではない。
何が起きても真相はわからないのが現状である。

「激突!」「ブレーキダウン」「ヒッチャー」などは『アメリカの田舎は怖い』をベースにした作品だ。
この『アメリカの田舎は怖い』が下地となる映画が多く公開されるところを見るに付け、アメリカの病理が伺える。



■テーマは「ミイラとりがミイラにならないためにするべきこと」「問題提起」

「怪物と対峙するときは自身に潜む怪物に注意しろ」

犯罪者を追う者はその深淵を覗き込むあまり、自らが闇の領域に魅せられてしまうことがある。深淵を覗き込むということは、深淵からも覗き込まれているということだ。

さらに、再犯性のある性犯罪者が社会に出ているという現実。社会においてどう対峙するかという具体的な答えは出せないまでも、ありのままを表現して彼らの存在を知ってもらおうという意図が見える。



  ++++++


日本もいろいろな面で病んできているから、対岸の火事で済まされる問題ではない。

日本でも性犯罪者の出所後の情報公開に関して議論が継続されている。

これは、目を背けてはならない現在の闇なのだ。



※ ”♪HEY HEY YOU YOU” でおなじみのAvril Lavigneが前科者の恋人役で出演。でも、おとなしめのチョイ役。


・出演:リチャード・ギア、クレア・デインズ、アヴリル・ラヴィーン
・監督:アンドリュー・ラウ
消えた天使



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