ノウィング KNOWING

Posted: 7月 16th, 2009 | Filed under: スペクタクル, パニック

ショッキングな映像で綴る、現代の「ノアの方舟」



■ストーリー

小学校の開校記念式典で、50年前に地中に埋められたタイムカプセルが取りだされ、当時の生徒たちが書いた手紙のなかに、数字の羅列だけがびっしりと綴られた手紙があった。
その手紙を手にしたMIT宇宙物理学者のジョンは、その数列に一定の規則があるという仮説を立てる。
その数列は、2001年9月11日、米国同時多発テロの発生日と被害者数を表わしたものだった。
その他の数列も、過去に発生した惨事を表すものだった。

子供を学校に迎えに行く途中、ジョンは高速道路上で飛行機の墜落事故に遭遇してしまう。
その事故の発生日と場所までもが、その手紙に記されていた数列に表されていた。

仮説が確信と変わったとき、ジョンの心には、その惨事から人々を救いたいという意志が芽生えた…


■ディザスター超大作って何?

この作品のチラシには「ディザスター超大作」とある。
disasterとは「災難」の意味だ。

昔は、パニック映画とか、超スペクタクル映画とか言われていたが、いつのまにかディザスターと呼ばれるようになっていた。
たしかに、主人公が災難に巻き込まれる映画だが、描き方が・・・  これは酷過ぎる。

■VFXはすごいのだけれど

ANIMAL LOGIC社が手掛けたVFXはすごい。
高速道路への航空機墜落、NYの地下鉄での脱線転覆、太陽のスーパーフレア現象によって地球が灼熱地獄と化すシーンなどはとてもリアルで恐ろしい。
リアル過ぎて逆に不快感さえ覚える。
実際にそうした惨事に近い場面を目撃、遭遇したことのある人だと目を覆うような場面だろう。
人によってはトラウマになってしまうかも。

VFXはすごいが、使い方を誤っている。
すごいものを見たという反面、こういう場面は映画の空想の世界だけで十分だという気分だ。

■やたらと怖がらせようとする音楽に萎え萎え

とくに怖い場面でもないのに、おどろおどろしいBGMを流して驚かせようとするのは三流の証。
観賞途中から途中から、「これはホラーなのか?」と混乱しかけた。

ディザスター映画なのに、「へ?宇宙人が助けてくれんの? ( ゚д゚)ポカーン」

えっ、ちょ・・  これは何? E.T.?
ますます頭は混乱する。

米国批評家が低評価をつけるのは仕方がないという出来だ。
ストーリーがまるで飛躍し過ぎ。

たしかにこれまでの隕石が落ちてくるだの、氷河期に突入するだの、人類が生存の脅威に晒されるディザスター映画にはないストーリーだが、あまりの飛躍しすぎに「なんだこれは(笑)」と失笑してしまった。
ネタバレすると、人類再出発のために宇宙船に乗るために宇宙人に選ばれし者(子供)と選ばれなかった者(親)との別離シーンにも、呆れた。
ありがちというか、お涙頂戴というか、あの場面で親子の絆を描きたかったのだろうけど、まったく興ざめである。
「なにやってんだよ~、おまえら~(笑)」とツッコミを入れたくもなる。

で、製作者側はこの作品を観客に見せて、何を訴えたかったのだろう?

親子の絆?
子を救うために犠牲になる親の愛情?
長年わだかまりが解けなかった親子の葛藤?
太陽のスーパーフレアのもとでは地球上の生物は生き残れないということ?

いや、この映画は飛行機墜落だの、地下鉄脱線転覆だの、太陽のスーパーフレア現象によって地球が灼熱の波に破壊されていくシーンを見せたいがための映画だったのだ。


・出演:ニコラス・ケイジ、チャンドラー・カンタベリー、ローズ・バーン、ララ・ロビンソン、ベン・メンデルソーン、ナディア・タウンゼンド
・監督:アレックス・プロヤス
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