太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男

Posted: 2月 17th, 2011 | Filed under: 実在の人物を描いた作品, 戦争

前を向いて生きて行く

太平洋の奇跡

■ストーリー

1944年、日本敗戦の色濃いサイパンでは、圧倒的な連合軍の戦力によりサイパン島が占領されつつも、多くの日本兵は民間人とともに逃避と抵抗をつづけていた。
そのなかのリーダーである大場栄大尉は、知略に満ちた戦術によりアメリカ軍から「フォックス」と呼ばれて畏れられていた。敗戦となってもなお抵抗を続ける日本人に明日はあるのか・・・


■真実の物語を日米両側の視点で描く

本作品は、47人になりながらも仲間とともにサイパン島のタッポーチョ山に籠って16ヶ月もの長期に渡って敵と戦い、多くの民間人を守った日本兵の実話である。

苦境のなか敵と闘う日本軍と、連合軍であるアメリカ軍の立場から描かれている。
ここで描かれている日本人とは、天皇を頂点とし天皇を君主とする民族性だ。
アメリカ人はこの日本人の民族性が理解できないと描いている。
それは、
  • 日本人は将棋の駒のごとく、君主に服従する
  • 服従することができないのなら自決する
  • 生きて辱めを受けるくらいなら自決する
  • 日本人は誇り高い民族であり名誉を重視する
  • 日本人は一期一会を大切にする

ということ。


■現代の日本にはない思想

アメリカ人が理解できない日本人の民族性は、現代の日本では全て失われてしまった。それは戦後GHQの占領下で、もう二度とアメリカの脅威とならないようにするために、ことごとくそれまでの生き方を否定され、自虐史観を植え付けられ、洗脳されてきた結果である。

戦前、戦時の日本人がいかに誇り高い民族であったかということが描かれているが、いまこの作品を観て思うのは、もうこれは失われてしまった価値感だということ。
しかしながら、中国による尖閣諸島沖の漁船衝突事件以後のナショナリズムの勃興により、愛国心が芽生えた人が増え、誇り高き日本人が再び生まれてきている。


映画館の観客にはお年寄りが多い。しかしながら、自分もこの作品のような戦時を描いた作品をよく観るようになった。それは戦争時がどうだったかというよりも、戦前、戦時の日本人がどのような価値感で生きていたかを知りたいという渇望からだ。

この映画は邦画であり、テレビ局が企画製作に加わっているが、テレビ局製作にありがちな軽さや演出の稚拙さはなく、丹念に描かれている良作だ。

・出演:竹野内豊、井上真央、山田孝之、中嶋朋子、板尾創路、ベンガル、阿部サダヲ、唐沢寿明、Treat Williams
・監督:平山秀幸
太平洋の奇跡 公式サイト

太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男 (小学館文庫)
大石 直紀
小学館
売り上げランキング: 673

 
 


Comments are closed.