おおかみこどもの雨と雪

Posted: 7月 23rd, 2012 | Filed under: アニメーション, ファミリー, ファンタジー

おみやげみっつ、たこみっつ

おおかみこどもの雨と雪

■ストーリー

大学生の花は、大学で彼と出会ってすぐに恋に落ちた。
やがて彼から人間の姿は仮であり、ニホンオオカミと人間の交配種である「おおかみおとこ」の末裔だと知らされるが、花の気持ちが変わることはなく、やがて一緒に暮らし始めた2人の間に、新たな命が生まれる。
雪の日に生まれた姉は「雪」、雨の日に生まれた弟は「雨」と名づけられた。

子供は「人間とおおかみ」の血を受け継ぐことから、そのことを隠す必要があった。そのことを隠しながらも、つつましくも幸せに暮らす家族だったが、父である「おおかみおとこ」の突然の死によって断ち切られてしまう。

花は、悲しみに打ちひしがれながらも、「2人をちゃんと育てる」と心に誓い、子供たちが将来「人間として生きるか、おおかみとして生きるか」を選べるように、豊かな自然に囲まれた山深い田舎町に移り住むことを決意した・・・


■親はなくとも子は育つ

人間とオオカミのハーフという設定はトンデモな内容であり、あくまでファンタジーなものだが、SFやアクションの世界ではない現代の日常風景が場面設定である。

しかし、これが意外にも功を奏しており、都会の片隅にひっそりと生きる姿や、いかにもワケあり然とした母子が、文化的なものが不自由な田舎に住むという姿に、この広い世界では、こんな人がいるんじゃないかという信憑性を与えている。

んな訳ないか。
そんなものは、後でとってつけた理由だ。


この作品は完全な大人向けのアニメーションであり、大人も子供も安心して観られるジブリ作品とは違う。

人間とオオカミのハーフということは、いずれ、人間として生きるか、オオカミとして生きるかの選択を迫られる。

結局のところ、人間とオオカミの違いは、ラスト近くで母親である花がオオカミとなって山に戻るわずか10歳の息子の雨に掛ける声に集約される。

   「あたし、まだ ” 雨 ” になにもしてあげてない」

人間は成人となるまで責任をもって子を育てようとする。
それが、これまで続いてきた人間社会の掟だったからだ。
人間は長い年月を掛けて教育を受け、集団生活を通じて人間社会に適合する術を知らなければ、一般には疎外されてしまうからだ。

これに対して、オオカミをはじめとする動物は、わずか数年あるいは数ヶ月で親元を離れて自分の力で狩りをして生きる。

現代の人間社会では、親に捨てられたり、ネグレクト(育児放棄や虐待)をされる子供が後を絶たない。
そうした子供は、トラウマを抱え一匹狼として生きることを余儀なくされる。

未来の人間社会では、「オオカミおとな」が増えていくのだろう。


・声優: 宮崎あおい、大沢たかお、菅原文太、麻生久美子
・監督: 細田守
おおかみこどもの雨と雪 公式サイト


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