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ジャンゴ 繋がれざる者 / Django unchained

Posted: 3月 1st, 2013 | Filed under: 西部劇

奴隷の鎖自慢

django

■ストーリー

アメリカで南北戦争が始まる2年前、ドイツ人の歯医者から賞金稼ぎに転向したシュルツは、奴隷として転売されそうになっていたジャンゴを買い取る。

理由はシュルツが狙うお尋ね者を知る者がジャンゴだったからだ。
ジャンゴはシュルツのお尋ね者を探すことを条件に自由の身となる約束を結ぶ。

やがて賞金稼ぎの目的を果たしたあと、晴れて自由の身となったジャンゴ。
つぎの目的はジャンゴと生き別れとなった妻を取り戻すことだった・・・


■タランティーノ流 西部劇エンターテインメント

クエンティン・タランティーノ監督といえば、クセのある映画作りをすることで有名だが、クセはあるものの、過去作品ほどの強烈なクセはない。

ただ、ガンファイトでの血がドバドバ出るシーンは、ちょっとやり過ぎな感じは受ける。
西部劇なのに、BGMにラップが流れるのも、作中に流す音楽にこだわるタランティーノ流。

レオナルド・ディカプリオが演技に熱を入れ過ぎて、テーブルを叩いたときに割れたグラスでケガをして血がでたことが理由で休業宣言をしたというシーンもバッチリ観れる。(本当かどうかは定かではない)

サミュエル・L・ジャクソンの悪乗り演技も面白い。

なるほど、脚本は面白い。
2013年のアカデミー賞では脚本賞、助演男優賞を獲ったというのも頷ける。

リンカーンによる奴隷解放宣言から150年目の現在、この作品はさまざまな論争を巻き起こしたようだ。

奴隷とは何か。
人間性を奪われ、主人のためだけに過酷な労働をする者のことを指すものだが、21世紀の現在にも、「現代の奴隷」と呼ばれるものがある。

奴隷は、奴隷の境遇に慣れ過ぎると、
驚いた事に自分の足を繋いでいる鎖の自慢をお互いに始める。
どっちの鎖が光ってて重そうで高価か、などと。
そして鎖に繋がれていない自由人を嘲笑さえする。
だが奴隷達を繋いでいるのは実は同じたった1本の鎖に過ぎない。
そして奴隷はどこまでも奴隷に過ぎない。

過去の奴隷は、自由人が力によって征服され、やむなく奴隷に身を落とした。
彼らは、一部の甘やかされた特権者を除けば、
奴隷になっても決してその精神の自由までをも譲り渡すことはなかった。
その血族の誇り、父祖の文明の偉大さを忘れず、隙あらば逃亡し、
あるいは反乱を起こして、労働に鍛え抜かれた肉体によって、
肥え太った主人を血祭りにあげた。

現代の奴隷は、自ら進んで奴隷の衣服を着、首に屈辱のヒモを巻き付ける。
そして、何より驚くべきことに、現代の奴隷は、
自らが奴隷であることに気付いてすらいない。
それどころか彼らは、奴隷であることの中に自らの
唯一の誇りを見い出しさえしている。


思想家だったアミリ・バラカ(リロイ・ジョーンズ)が、ダッチマン奴隷 (1969年)のなかで発表したものだ。

いわゆる有名な「奴隷の鎖自慢」という言葉は、この文章が発端となったものだが、高度に発達した文明社会にあっても、多くの者は屈辱のヒモを自ら巻きつけて主人に服従して生きている。そのことに気づいてすらいない。


人は皆自由だ。
物理的にも、精神的にも、誰に拘束されることも、繋がれることもない。


・出演: ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、ケリー・ワシントン、サミュエル・L・ジャクソン
・監督: クエンティン・タランティーノ
ジャンゴ 繋がれざる者



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