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ゴジラ / GODZILLA

Posted: 7月 25th, 2014 | Filed under: SF, クライム・アクション

ハリウッドが行った海上核実験の理由のすり替えと欺瞞

godzilla
ハリウッドがリメイクした日本の怪獣映画「ゴジラ」としては2作目。
21世紀である現代のVFX技術が発達しているため、1作目のときのような雨が降る夜のシーンで画面の粗さを意図的に演出して、VFX技術不足を誤魔化すといった小手先なことはしていない。

VFXは素晴らしい。しかし、素晴らしいのはVFXだけであって、その他は日本人として疑問符をつけざるを得ない。

まずストーリー。1954年に日本において誕生したゴジラは、海上の核実験によってその放射能の影響により怪物化した巨大生物であるゴジラが地上で暴れるというものであり、これは被爆国である日本からの、広島・長崎への原爆投下とビキニ環礁の核実験を実施した米国批判の側面があった。

しかし、ハリウッドリメイク版の2作目のゴジラは、海上の核実験はゴジラを退治するためのものであったというものにすり替えられている。つまり、海上の核実験の正当性をハリウッド映画を製作した米国が示したものだ。

ゴジラは日本が原作ということで、一部分、日本が舞台となっていたり、渡辺謙が準主役級で出演していたりと、原作を輩出した日本をリスペクトした部分はある。

だが、その演出には不可解な部分がある。
日本人が観ればその不可解さは容易に気づくだろう。

・巨大すぎる富士山と、その麓にある原子力発電所。
・日本の原発では見かけない欧米式のすり鉢のような形状の原子炉。
・放射能汚染のために隔離地域となった、原発周辺の荒廃した市街地。
・富士山から最も近くにある原発といえば、浜岡原発ということになるが、その周辺市街地には作品で見られるような高層ビルは現実には存在しない。
・登場する日本車(スバル フォレスター)がなぜか左ハンドル。

それだけではない。
東日本大震災を経験した日本人には複雑な感情を持たざるを得ないシーンが続出する。

・日本の原子炉が地面の揺れにより崩壊するシーン。
・M6クラスの地震により日本は壊滅的な被害になったとテレビが報じるシーン。
・ハワイではあったが、大津波により人が飲み込まれるシーン。

とはいえ、ラスベガス、サンフランシスコなどでゴジラと他の怪獣が暴れて高層ビルを崩壊させるシーンはあって、こちらは911を彷彿とさせる場面もあるのだが、現実の災害を思い起こさせる場面の連続で、怪獣映画とはいえ複雑な感情を抱かざるを得なかった。


・出演: アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙、エリザベス・オルセン、ジュリエット・ビノシュ
・監督: ギャレス・エドワーズ
GODZILLA公式


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